2016/05/29
2017年度に私立大がどれだけ入学定員を増やすか、文科省が今春、申請を受け付けたところ、全体で前年の2倍の7000人超となり、うち大規模大学(収容定員8000人以上)が計3866人(11大学)と前年の3倍に急増した、と朝日新聞(5/29)が報じた。同紙によれば、6月に文科省の審議会が認める見通し。文科省が地方創生策として大規模大の学生数を抑える策を2018年申請分(2019年度分)から本格導入する前に、大規模大が駆け込み申請した格好だ。今年3月の申請では44私立大から計7354人分が提出され、その半数超を大規模大が占めた。大規模大の増加数はこの10年の中で最多。
文科省は地方に大学生を分散しようと、首都圏や東海、関西に多い大規模大に対し、入学定員の一定の割合を超えて学生を受け入れると翌年以降、定員を増やせなくする規制を強化。今年の申請分から段階的に導入し、2018年の申請分から本格実施する。この抑制策に大学側が危機感を強めたとみられる。