2016/04/30
政府・与党が、種目をまたいで大学スポーツを一元管理し、収益力強化の戦略を練る統括機関を創設する方向で検討を始めたことが4月29日、分かった。これを報じた産経新聞(4/30)によれば、米国で1000校以上が加盟し、年間約1千億円の収益を上げている「全米大学体育協会(NCAA)」をモデルに制度整備を進めるという。政府は名目国内総生産(GDP)600兆円達成に向け、5月末にもまとめる成長戦略に「スポーツの成長産業化」を盛り込む方針で、その一環として大学スポーツの振興を目指す。
制度設計はスポーツ庁が中心となって進める。参考とするのは、米国の非営利団体「NCAA」。加盟校の試合開催などを手掛け、年間収入はプロスポーツ並みに達する。収入の約8割は、バスケットボールの全国トーナメントといった人気競技のテレビ放映権料などが占めている。政府は、新たな統括機関を大学スポーツ全体の収益力強化の「司令塔」と位置付け、テレビ放映などのコンテンツ戦略や集客戦略の立案を任せる。