2016/04/28
東日本大震災以来、入学者数が予定定員を割り込んでいた東北工業大で今春、6年ぶりに定員充足率が100%を超えた、と河北新報(4/28)が報じた。同紙によれば、大学当局は「仙台市地下鉄東西線開通で通学の利便性が向上した」と分析する。同大の入学定員は760人。震災前の2010年度は充足率105.3%だったが、直後の11年度に94.2%となり、12年度は81.3%まで落ち込んだ。
ところが、2016年度の充足率は102.1%と急伸。前年度から10ポイント以上盛り返した。大学から徒歩10分の八木山動物公園駅がV字回復の決め手というのが当局の見立てだ。これまでの主な交通手段のバスに比べ大幅に通学時間が短縮。市中心部へのアクセスも向上した。地下鉄利用の学生増を見込んで大学は八木山、長町両キャンパス間を結ぶ無料シャトルバスのルートを動物公園駅経由に変更。学生証にICカード乗車券「イクスカ」の機能を加えたことなども影響している。