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2020年新テスト:文科省方針は1月実施、「記述式」大学が採点

2016/10/18

 現行の大学入試センター試験に代えて2020年度に始める新テストについて、文科省はセンター試験と同じ1月に実施し、新たに導入する記述式問題の採点を受験生が出願した各大学に依頼する方針を固めた、と毎日新聞(10/18)が報じた。同紙によれば、マークシート式の採点は従来通り大学入試センターが担う。文科省は114日にある国立大学協会の総会で説明する方向で調整している。現行のセンター試験はマークシートによる選択式だが、今の中学2年生から対象になる新テストは思考力を重視し、国語と数学の一部で記述式問題が導入される。大学入試改革を議論する文科省の専門家会議が今年3月の最終報告で記述式の導入を提言した。

 課題になっていたのが、受験生約50万人分の答案を採点する時間の確保だ。文科省は(1)高31月に実施し入試センターが採点、(2)12月に実施し入試センターが採点、(3)1月に実施し各大学が採点(国立大学協会の入試委員会が提案)――の3案を検討していた。その結果、(2)は高3の授業を消化できないなど高校の反発が大きく、入試センターが採点する(1)は採点期間を十分に確保できず解答文字数や出題数が限られると分析。各大学が採点する(3)は3月の2次試験の合格発表までに採点すればよく、時間の余裕が生まれ出題の幅も広がると判断した。ただ、各大学の採点作業の負担には慎重論もある。

 

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